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プロローグ
あの少女に会ったのは、俺が小学校の2年のころ。
そう、それは雪が降っていた真っ暗な夕方のことだった……
俺は、友達の神前と一緒に公園の雪で遊んでいた。
「紘村君は、大きい雪玉を作って!私は、小さい玉作るから!!」
「わかった!!」
コロコロと、小さい雪玉を大きくしていく。
雪玉を転がしているとキイッ……キイッとぶらんこが音をたてながら揺れていることに気ずく。
「ん?………誰だろ………」
そこには、髪の色が白銀の少女が一人ブランコに座っていた。
「まあ、いっか!!」
僕は、気にせずにどんどん雪玉を大きくしていった。
「紘村くーん早く~」
「う~ん!!今行くよ~」
コロコロと転がしながら友達(神前)の所へ向かう。
「よいしょっ!!」
ドンッ
小さな雪玉を大きい雪玉に乗せてあらがじめ持ってきた木の枝とバケツと、にんじん、ボタン、マフラーを雪玉につけてあげた。
「出来た!!」
「きれいに出来たね!!」
土などが入っておらず、真っ白な雪玉が出来た。
「うん!!」
~♪
「あっ!!チャイムが鳴っちゃった!!」
チャイムは、皆さんお馴染みの夕焼けこやけである。
「もう帰らなきゃ!!」
「じゃあまたね!!」
「紘村君は、帰らないの?」
「お母さんが、迎えに来るから待ってないと……」
「そうなの?じゃあまたね!!」
友達と別れるとゆっくり冷たいベンチに座った……
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