第1話 動き出す外史

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『俺も乗せたかったなぁ』 呟きながら、馬を走らせだす華音 華蓮の先発隊を静かに見送る華琳 『華琳様、出立の準備が整いました』 春蘭が傍によりながら報告を終える 『ええ、予定通りに私たちも出るわよ』 『御意』 秋蘭は返事をしながら先発隊の後ろ姿を見る 『あの男が気になりますか?』 『なんとなく…気のせいかしら』 『華琳様ほどの方が気になるなら、本当に天の遣いなのでしょう』 後ろから歩いてきた艶花 その艶花の言葉に反発する桂花 『あんな汚ならしい男が天の遣いなんてありえるわけないでしょ!』 『しかし我らがあの男に気を向かせているのは事実』 『それは!』 『艶花の言う通りよ、桂花』 『華琳様!』 『艶花、あなたの考えを言いなさい』 『はっ、あの男の知識…我らにとって利となり、逆に追い出したりしたら、他の者に悪用されるのは利にならず…丁重に扱うのがよろしいかと』 『知識…』 『はっ、賊の名前が本当なら…天の遣いというのは間違いないかと』 『艶花、アナタの考えを尊重するわ』 『御意』 華琳と艶花の話し合いを見守っていた春蘭たち
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