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『俺も乗せたかったなぁ』
呟きながら、馬を走らせだす華音
華蓮の先発隊を静かに見送る華琳
『華琳様、出立の準備が整いました』
春蘭が傍によりながら報告を終える
『ええ、予定通りに私たちも出るわよ』
『御意』
秋蘭は返事をしながら先発隊の後ろ姿を見る
『あの男が気になりますか?』
『なんとなく…気のせいかしら』
『華琳様ほどの方が気になるなら、本当に天の遣いなのでしょう』
後ろから歩いてきた艶花
その艶花の言葉に反発する桂花
『あんな汚ならしい男が天の遣いなんてありえるわけないでしょ!』
『しかし我らがあの男に気を向かせているのは事実』
『それは!』
『艶花の言う通りよ、桂花』
『華琳様!』
『艶花、あなたの考えを言いなさい』
『はっ、あの男の知識…我らにとって利となり、逆に追い出したりしたら、他の者に悪用されるのは利にならず…丁重に扱うのがよろしいかと』
『知識…』
『はっ、賊の名前が本当なら…天の遣いというのは間違いないかと』
『艶花、アナタの考えを尊重するわ』
『御意』
華琳と艶花の話し合いを見守っていた春蘭たち
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