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焦りだけが募り、空回りする。
キメラは数体いるみたいで、傷だらけになっている三人が遠くに見える。
でも、余所見をしながら退治出来る魔獣達じゃない。
「きゃっ……」
ウルフの爪が掠り、腕から血が滴る。
皆も傷だらけ。
ここにいる魔獣は、やっぱり強過ぎる。
「このままだと、こっちが殺られるぞ」
「でも、転移する暇ねぇじゃん!
せめて、ブラックウルフだけでも退治しねぇと……」
30体ほどのウルフの攻撃は早く、転移をする暇がない。
怪我を負わせたウルフもいるけど、まだ一体も倒せてない。
ウルフの怪我より、私達の怪我の方が酷い。
でも、今は怪我を治療する暇すらない。
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