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チュッ
軽く触れるくらいのキス。
いつもそんなことしないくせに、らしくもないことを、顔を赤らめてする宇野さん。
そうやって上手いことやって
俺の理性をいつも崩させる君は、俺が何をすれば喜ぶか、よく分かっている。
じゃあ、
さっきのも、計算?
「‥あたし。にっしーがメンバーにまで妬くとは、思ってなかった。侮ってた。」
「俺も宇野ちゃんがこんなに計算高い女だとは思ってなかった」
「‥なんの話よ」
「へ?」
「だから、いつ計算?」
「え、さっきの真司郎にお茶頼んだくだりって計算なんじゃ‥」
「‥ごめん、にっしー。あたしその時、たぶんノープラン」
「‥うそ、でしょ」
「‥‥‥無意識です。」
そう言って土下座をし返す君が、いつも以上に可愛く見える俺は病気なのか。
‥まぁ、とりあえず。
ノープランでも、いっか
「まぁ、宇野ちゃんが予想以上に嫉妬深いのが分かって、よかったしね」
「‥‥またさー。調子に乗ると、すぐそう言うこと言う。」
「ふふっ」
「もう、気持ち悪い!‥ほら早く!直也くん家行くよ」
「‥えっ」
「嫌なら来なくていい!」
ほんとは2人で、飲もうと思ってたけど‥
メンバーにお礼言わなきゃ
駄目だよな、
「行きます。行きますから、待ってください。」
そう言って追いかければ、優しく振り返る君がいて。
彼女の見たことない笑顔がそこにはあって。
『‥‥こういう誰にも見せない顔ってたまんねーな』
なんて思ってしまう。
まぁ、結局
こんだけ近くにいても
分かり合えないこともある訳で
でも
そんな恋もありじゃないか?
と、最近思う。
どっちも嫉妬深くて、重い。
そんな2人でも
ありじゃないかな。
と、最近思う。
きっと、ずっと先も
不安定。
それでも大丈夫でしょう。
俺と君 なら
.
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