揺れる想い

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愛美がすぐその子に話しかけた。 「あっ…私、一年の高橋加奈子(たかはし かなこ)って言います。」 高橋 加奈子…?全く知らない…。 「一年?何か用?」 「えっ…あ、あの…。」 加奈子はオドオドしたまま、なかなか言いたいことがいえずにいた。 愛美はちょっと怒った声で、美代に「行こ」 と行って降りようとした 瞬間 ───。 「あのっ!!美代先輩!!」 「えっ?」 (────?!私?!) 美代は自分の名前を呼ばれびっくりして、すぐ振り返った、 「あの…その…」 「え…?何かな?」 「み…美代先輩ってまだ、陸先輩と付き合ってるんですか──?!」 顔を真っ赤にして加奈子は少し大きめの声で叫んだ。 「ハッ?!何行ってんの?美代はまだー─」 半ばキレかけの愛美はほっといて、 「えっ?…なんで? そんなこと聞くの?… 高橋さんだっけ?どゆこと?」 美代は慌てて階段を駆け上がり加奈子に近づいた──。
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