1人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
愛美がすぐその子に話しかけた。
「あっ…私、一年の高橋加奈子(たかはし かなこ)って言います。」
高橋 加奈子…?全く知らない…。
「一年?何か用?」
「えっ…あ、あの…。」
加奈子はオドオドしたまま、なかなか言いたいことがいえずにいた。
愛美はちょっと怒った声で、美代に「行こ」 と行って降りようとした 瞬間
───。
「あのっ!!美代先輩!!」
「えっ?」
(────?!私?!)
美代は自分の名前を呼ばれびっくりして、すぐ振り返った、
「あの…その…」
「え…?何かな?」
「み…美代先輩ってまだ、陸先輩と付き合ってるんですか──?!」
顔を真っ赤にして加奈子は少し大きめの声で叫んだ。
「ハッ?!何行ってんの?美代はまだー─」
半ばキレかけの愛美はほっといて、
「えっ?…なんで?
そんなこと聞くの?…
高橋さんだっけ?どゆこと?」
美代は慌てて階段を駆け上がり加奈子に近づいた──。
最初のコメントを投稿しよう!