* ココアの魔法

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  一つ年上の溜を玄関で待つ。 普段から人気者のあなたは沢山 の友達に囲まれてる だけど、帰りは俺と二人だけで 帰る。昔から帰る時だけは友達 じゃなくて俺を選んでくれた。 「陸、待たせちゃった?」 「んー、ちょっとね」 この人と帰りたがる人は大勢 居るに違いない。 でも、選ばれるのは昔から俺で 特別な存在みたいで嬉しかった 「待たせちゃったから、陸 お詫びにこれあげる~っ!」 ポケットから出したのはココア 俺が好きって知ってたのかな‥ 「ありがと、溜」 "どういたしまして"って俺の 大好きな笑顔をみせてくれた。 一口、ココアを口に含むと甘い 味が口いっぱいに広がった。 「陸って甘いの好きだよね」 「うん、好き。」 甘いのが好きなのは本当。 でも、溜が買ってきてくれる ココアはもっと好き。  
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