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「さっさと買って教室戻ろ。早くしないと武坂さんに怒られるよ」
「だな」
二人は食堂の入り口、斜め奥にある自販機へと向かった。
そこにはコの字型に自販機が設置されており紙パックの自販機が二つ、奥の壁には紙コップ。
そしてその隣にはパンなどが売っている自販機が置かれていた。
食堂から持ち出せる飲み物は紙パックだけ。
二人は目当てである自販機の前に立つ……が、流石に放課後と言うだけあって飲み物の残りは少なかった。
「あっちゃー……あんま残ってないねー」
「一応甘くなきゃ良いんだろ? 甘くないの、はー……」
しかし探しても残ってるのは甘みがあるものばかり。
イチゴオレやアップルジュースなどで普通のお茶や珈琲は一切残ってなかった。
「……なんだこれ、いじめか?」
普段ならまだ、少しはあるのになんで今日に限って……。
「あ、村さん。これは?」
そう言って指差したものは牛乳だった。
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