番外編の集まり……に出来たら良いな。

テスト前日の大雨日和。

「っつーか南波、お前理系が文系に数学聞くなよ」

「そう言う村さんこそ武坂さん日本史取ってないんだから聞いちゃ駄目でしょ」

　二人は武坂から得たヒントを元に解答欄を埋めていく。

　村山は日本史が苦手で南波は物理が苦手。

　二人ともその苦手教科をどうにかしようと武坂に救いを求め、こうしてテスト前日の今日勉強を教えて貰ってると言う事だ。

　因みに武坂はと言えば手に持ってるのは教科書……ではなく携帯ゲーム機。

　一応横には参考程度にそれぞれの教科書が開かれるがただ置いてるだけと言っても過言ではなかった。

「って言うかさ？　武坂さんなんでそんな勉強出来るわけ？」

「そうだそうだ。お前もう文系でも理系でもどっちでもいけるだろ」

「いや、俺計算式とか苦手なんだがな……」

　しかし苦手と言いつつも全体で見れば理系教科だって出来る方なのだからタチが悪い。

　二人は小さく溜息つきながらも必死で目の前に広げられた解答欄を埋めようと四苦八苦していた。