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「帰ろうにもこの雨だし電車も止まってるから帰れないよ?」
既に勉強が始まってから二時間が経過しようとしていた。
ゲームに飽きたか?とも考えたが流石にそれはないだろう。
「いや……」
そこで一度言葉を区切るが相変わらず視線はそのまま。
外は先程と変わらず大雨で正直これが雨として最高レベルの強さではないかと言わんばかりに水滴は強く窓を叩きつけていた。
そんな雨を見ながら武坂は一言。
「……喉が渇いたから村山か南波、ジュース買ってきてくれ」
「ぶっ!」
ポツリと呟かれた発言に二人は盛大に吹き出した。
「たっ! 武坂さん!? この雨の中!?」
「お前これ濡れるだろ! っつーか濡れるで済むのか!?」
一応学校内にも自販機はある。
あるのだが自販機は反対側の校舎にしかない為、飲み物を買うとすれば一度外に出なければならないのだ。
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