4/21
前へ
/331ページ
次へ
好きな人と一夜を共にしたって事は…… 「昨日が初夜って事? 私、勝負下着じゃなかった……」 それ以前に私、ノーブラだったし。 思わず頭を抱える。 「プッ…… 色々と間違ってるよ、それ。」 ………え? 突如聞こえた笑い声に振り向くと、紘兄がベッドの上に寝そべったまま、こちらを見て笑っている。 「起きてたんですかっ?」 「うん。起きてた。」 そう言って紘兄はゆっくりと起き上がった。 「おはよう、羽海。」 「……おはようございます。」 「ちなみに勝負下着は俺に見せる時だけでいいから。」 「えぇっ?!み、見せる?!」 「ハハッ…… やっぱどこか間違って解釈してるし。」 「えっ?!間違ってるんですか? だって、男女が夜、一緒に過ごす時、特に、好きな人と過ごす時は勝負下着をつけると幸せになるんですよね?」 「………。 ある意味間違ってはないけど……」 え? 何か違うの? 昔、小耳にはさんだこの知識、何か違った? 詳しく知りたいけれど、照れたような顔をする紘兄に、これ以上訊くことが出来ない。 と、その時。 コンコン、と誰かが部屋のドアをノックした。 .
/331ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3294人が本棚に入れています
本棚に追加