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好きな人と一夜を共にしたって事は……
「昨日が初夜って事?
私、勝負下着じゃなかった……」
それ以前に私、ノーブラだったし。
思わず頭を抱える。
「プッ……
色々と間違ってるよ、それ。」
………え?
突如聞こえた笑い声に振り向くと、紘兄がベッドの上に寝そべったまま、こちらを見て笑っている。
「起きてたんですかっ?」
「うん。起きてた。」
そう言って紘兄はゆっくりと起き上がった。
「おはよう、羽海。」
「……おはようございます。」
「ちなみに勝負下着は俺に見せる時だけでいいから。」
「えぇっ?!み、見せる?!」
「ハハッ……
やっぱどこか間違って解釈してるし。」
「えっ?!間違ってるんですか?
だって、男女が夜、一緒に過ごす時、特に、好きな人と過ごす時は勝負下着をつけると幸せになるんですよね?」
「………。
ある意味間違ってはないけど……」
え?
何か違うの?
昔、小耳にはさんだこの知識、何か違った?
詳しく知りたいけれど、照れたような顔をする紘兄に、これ以上訊くことが出来ない。
と、その時。
コンコン、と誰かが部屋のドアをノックした。
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