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「起きてるか?」
そう言って返事をする前にドアを開け、顔を出したのは陸兄。
「お前、勝手に開けるなよ」
「ノックしただろ。それとも何?
見られちゃマズい事でもしてた?」
一気に不機嫌になる紘兄の事などお構い無しで陸兄はベッドの横まで来ると、そのまま私の横に倒れこんできた。
それと同時に陸兄から香ってくる臭いに思わず私は鼻を押さえる。
「……俺、風呂入りたいんだよね。」
眠そうな顔を向けてくる陸兄。
その目は明らかに紘兄ではなく、私に向けられている。
「陸兄……、何だかお酒臭い。」
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