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「酒臭い?そんなの当たり前だろ。呑んでたんだから。
威空なんか人格変わっちゃって面白かったぞ?」
「えっ?威空も呑んだの?」
……ずるい。
私だけ除け者?
「ハハッ、そんな顔すんな。
今度は羽海も一緒に呑もう。なっ?」
……お酒のせい、なのか。
珍しく朝からテンションの高い陸兄は笑いながらむくりと起き上がり、私の頭をこれでもか。というくらいに撫でくり回した。
そして、ぐちゃぐちゃになった私の頭を見て満足したのか、今度は私の両肩に手をポン、と置く。
「とりあえず風呂。
シャワーじゃなくて風呂。
仕度、よろしくな?」
相変わらずお酒の匂いをプンプンさせている陸兄に私は顔をそむけながら頷いた。
が。
その様子が紘兄には面白くなかったようで。
「離れろ。
そして勝手にシャワーでも浴びとけ。」
陸兄にそう冷たく言い放つと、紘兄は私と陸兄の間に割って入ってきた。
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