修行と鍛錬

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―此処に居着いて、 一週間がたったある日。 『…ん、そろそろ休憩。』 「ぐあぁ…、つ、疲れたぁ…!!」 『まだまだ、詰めが甘い』 新之助君が地面にダイブ。 そこへ、たまちゃんがお盆に差し入れをのせてやってくる。 「お疲れさん、握り飯作ってきたから。 それと、冷たい水。 2人、…食べる?」 その時、新之助はニコニコ笑う姉が天女か女神に見えたそう。 てことは、僕は悪魔か鬼くらいかなw 「…食べるぅ…!!」 『僕は喉渇いた』 新之助は、直ぐさま握り飯に手を伸ばす。 反射して、手を弾く。 『こら、手洗ってからって…』 「すんません、師匠ッ!!!! 井戸行って来ます!」 走り出しそうな彼をとめる。 『廊下を走るな』 「はい、すんません…」 仕方ないとトボトボ歩く姿を、たまちゃんと見つめる。 「稽古つけてくれて、有り難うね美生ちゃん。 新之助、最近ワクワクしてるみたいやねん。 なして、稽古つける気成ったん?」 『あ、それはね…』 それは、 こんな出来事があったからである。 . . .
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