152人が本棚に入れています
本棚に追加
『うりゃぁぁあッッ!!!!』
力一杯刃に重さを込め、ぶつける。
すると意図も簡単に相手の手から刀が離れ、地面に落下した。
「なッ!!!!
このクソガキッ!!」
それに対抗して、脇差しを此方に振りかざす。
こうか?
クソ、やり方わかんないし!!
我ながら、無茶し過ぎだしょw
僕はそれを避け、懐に峰打ちを打つ。
「~~~ッッ!」
声にも成らない叫びを上げ、男は倒れた。
『………ふぅ、お姉さん大丈夫?』
後ろを振り返ると、その女の子が慌ててお礼をしてくれる。
「……あ、あっありがとう御座いましたっ!!
お怪我は…?」
心底心配なのか、目を潤まして質問してくる。
『あ、全然平気。
怪我とは縁が遠いから^^』
「おい、坊主ッ!!!!」
『あ、さっきのお侍さん。(誰が坊主だ)』
優しそうな顔の眉間に皺を寄せ、こちらへ走ってくる。
「お前っ、走んの早ぇよ!
てか、坊主剣持てたのか?」
『はい、ちょっと重いけど。
多分傷付いて無いと思うんで、お返しします。ありがとです。(だから坊主って言うなよ)』
鞘に刀をしまい、投げつける。
「い"ッ!?
お前何で投げつけるんだよ!!」
涙目の彼に、僕は怖いぐらいの笑顔で答える。
『ガキ扱いしてんじゃねぇよッ☆』
「あの……ッ?」
大きな目を潤ませ、困っている女の子。
『あ、ごめんね』
眉を下げ、困ったように苦笑い。
『じゃあお侍さん方、この男と此方のお嬢さま宜しくです。
知り合いとはぐれちったから待ち合わせたいんで、さいならッww』
色々と押し付けて、とりあえず僕は逃げた。
.
.
.
最初のコメントを投稿しよう!