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……で、現実に戻る。
『それで、帰りにお雪ちゃん助けた話したら、俺に稽古つけてってお願いされたの』
「…何で?」
不思議そうな顔をするたまちゃんに、僕はこう言う。
『新之助さ、剣術の道場開きたいんだって~』
「そんなん聞いとらん…」
ん?
彼女を見ると、拳を震わせている。
爆弾を踏んでしまったような気が…
そこに事の原因が戻ってくる。
「師匠、手ェ洗ってきました!」
逃げろ新之助!
「新之助ォラァテメェェェェッッ!!!!!!」
「ウギャァァァァアアアッ!!!
何や姉ちゃんいきなりぃいッ!!!」
『…………』
新之助には夢と志がある。
たまちゃんには、大切な物がある。
じゃあ、僕は何を持ってるのかな…?
僕は………
『…僕、僕壬生浪士組に入りたい!』
「「……えッ!?」」
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