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『う~ん…………』
九条家を出て、刀やら袴やら必要な物を買っている内に、なんと陽が暮れてしまった。
勿論、引き返して“今日だけ泊めて”なんていえない。
これ以上迷惑掛けたくないしね(-ω-;)
『…今日は野宿かなぁw』
購入した格好良くて軽い刀を腰に携える。
暗くて前が見えにくいにゃあ…
手探りに歩いていると、デカい胸板にぶつかった。
『…むッ、何奴じゃ!!!!』
「お、この前の坊主じゃねぇか!」
『永倉新八さん…?』
「おぉ、お前こんな時間に何やってんだ?」
『…泊まる所が無いだけです』
…う~ん、情けない。
いただけないなぁ…
「…じゃあ、俺の部屋に来るか?
夜も遅いし、お前女に勘違いされやすいだろうからな」
『…えっ、良いの?』
「…?
お前が良いならだけどな?」
『…じゃあ、御言葉に甘えて…』
「巡察終わったら案内してやるから、待ってろよ?」
『巡察、ほんとだ』
後ろを見ると、隊士さんがこちらを見ていた。
『…じゃ、待ってますね』
僕は彼の巡察が終わるまで待っている事にした。
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