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「…近藤さん、土方さん、客人を連れて来たぜ。」
『…失礼致します。』
カラカラと襖を開くと、中には局長の近藤勇・副長の土方歳三・一番隊組長の沖田総司ら幹部達が集まっていた。
流石に、空気がピリピリしている。
左之さんや平助君が座ると、僕も彼らの向かいに正座する。
『…突然の訪問、失礼致しました。
先に言っておきますが、僕は間者のようなまどろっこしい者では御座いません』
依然、空気は変わらない。
これじゃ、話しにくくてたまらんってのw
『…此処に参ったのは他では御座いません。
壬生浪士組に入隊させて頂きたいのです』
「………なら、どうしてわざわざ幹部の前で言う必要がある?」
眉間に皺を寄せた美男子、土方さんが僕に問う。
イケメンに皺は似合わないけどなぁ…。
『…それは僕の方に入隊できる資格があるかどうかを、貴方方に問う為です』
「…というと?」
ゴツいけど優しそうな男、近藤さんが相槌を打つ。
『…一つは、僕の生まれた時について。もう一つは僕の身体についてです。
嘘をついても仕方ないから、正直にいいます』
“僕は未来で生まれ、未来からやってきた者です”
そう言うと、回りがざわつき始める。
『…天井裏で僕の様子を伺っていた人達も、そこにいないで降りてきて下さい』
そう言うと、
黒装束を来た細身の男が降りてくる。
「…………」
恐らく、監察方の山崎だろう。
『…この時代に来た理由を話します』
僕は顔を引き締めて、話し出した。
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