幕末の京

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『……ん、んぅ…』 僕は、目覚めると知らない場所に居た。 『ここ…は?』 起き上がろうとしても、力が入らない。 キョロキョロと見回して見る。 カラカラッ。 襖が開き、着物を着て髪を結ったお姉さんが入ってくる。 「あ、良かった… 目覚めはったんねぇ?」 『…あ、あの。 ここはどこですか?』 すると、お盆を置いて「…?」という顔をした。 「ここは京やよ。 あんたさん、どっから来はったん?」 京って… え、僕東京にいて事故に遭って… ていうか、京って京都? …う、頭が真っ白になってきた。 「ん…、わかった。 何か事情が有るんやね? 今は怪我で熱が出てるから、 無理せず、ゆっくり寝とき。」 『…すいません、そうさせて頂きます。』 僕は再び、眠りについた。 . . .
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