幕末の京

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段々話していると、そういえばお姉さんの名前知らないなと気付いた。 『…えっと、なんて呼べばいいですか?』 「あ、そうそう! まだ言ってなかったもんね。 私は九条珠緒、だからたまちゃんって呼んでな!」 「ついでに俺も! 俺は珠緒の弟の九条新之助や、よろしゅうな♪」 珠緒ちゃんと新之助君か。 『宜しくお願いします、たまちゃん、新之助君。 僕の事は、美生で』 「うん!」 すると、新之助君が僕に質問してきた。 「なあ、美生ってどっから来たんだ?」 ……油断してた。 まさか新之助君が聞いてくるなんて。 きっと、タイムスリップした事は言わない方が良い。 「…話したくないなら、別に話さんでいいよ」 たまちゃんの優しさがツラい。 …でも。 『…ごめん、僕はどこの人間じゃないの』 きっと、2人は信じてくれる。 「…それって!?」 『僕は此処に恐らく存在してない、幽霊って訳じゃないけど。 でも僕の居た世界では、朝霞美生は死んだ事になってるかもね』 . . .
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