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『僕は此処に恐らく存在してない、幽霊って訳じゃないけど。
でも僕の居た世界では、朝霞美生は死んだ事になってるかもね』
思うと、この一言滅茶苦茶自傷してるなw
「…そないな悲しい事言わんとって!」
見ると、たまちゃんは目を潤ませている。
そして、僕の手をとった。
「美生ちゃんは温かいよ、だって血通ってるもん!!
生きてる証拠やし此処に存在してるって事ちゃうのっ…?」
たまちゃんの優しい言葉にキュンときた僕は、彼女を抱きしめた。
『有り難う…
もう、僕平気だよ?』
「良かったぁ…」
涙を流し、笑う。
たったそれだけなのに、誰から見ても美しく、健気だった。
―そして、たまちゃんはそのまま寝てしまった。
『…う、かか、可愛いっ…!
寝顔癒されるぅ…!!』
キュン死しそうになり悶絶する横で、新之助君が呟いた一言は、衝撃的だった。
「はあ、珍しいなぁ!
姉ちゃん、信頼出来る人の側でしか寝ぇへんのやで!」
『…え、それ本当?
だったら凄い嬉しい…///』
僕は、顔を上気させた。
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