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いつものように授業終わりの昼休み、俺は友達と共に外で横になっていた。
『なぁ、仁。起きろよ。』
『嫌だ。』
『いいから、屋上見ろよ。』
『ったく。なんだだよ、ぴぃ。』
そう言いながら俺は起き上がり、屋上を見ると、俺は呆然とした。
『何、あれ。』
『聞かれても...。』
『自殺とかじゃないよな、あれ。』
『亮チャン、縁起でもないこと言わないでよ。』
『そうだよ、亮チャン』
俺はぴぃの言葉に賛同して、そう言ったものの、だんだんと不安になっていた。
『...俺、行ってくる。先に食堂に行ってて』
そう言って俺は立ち上がり、屋上まで走った。
屋上に着くと、俺はフェンスの外で座ってるやつに近づいた。
『なぁ、そんなとこで何してるの??』
俺が声を掛けると、そいつは立ち上がり、こっちを見た。
『何してるように見える??』
そう言って笑っていた。
『こっちこいよ。そんなところじゃ危ないから。』
そう言ってやると、そいつは外を見て、半歩前に出た。
それを見て思わず俺はフェンスを乗り越え、そいつを後ろに押した。
『危ないよ。』
『お前が一番、危ないから。』
『そう??すごく気持ちいいのに。』
『だからって、あんなとこに座ったり、危ないって言ってんのに、半歩前に進んだりすんなよ。』
『自殺しようとしてるって思った??』
『...。』
『図星、か。』
そう言ってそいつは笑った。
『...あ!!』
『なんだよ。』
『今、何時??』
『え...12時30分だけど。』
『やばっ!!』
そう言ってそいつはフェンスを越えて、走り出した。
『は??ちょっと。』
俺はそう言いながら、後に続いて走った。
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