二話「新人戦!」

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早速、我ら咲崎南工業高校バドミントン部が会場入りする。 会場は大勢の人だかりだった。 俺たちは、中央地区に分類している。 中央地区で新人戦にエントリーしている高校は、12校 今回の団体戦のシード校は、第一シード 神崎清陵高校、第二シード迅真工業高校、第三シード沢城南高校、第四シード大波鳳鳴高校。 ...先輩たちによれば、この四校は他の高校に比べて桁違いに強いのだそうだけれど、そんなことは知ったこっちゃない。 「1年、あと30分で団体戦の一回戦が始まる...今のうちにアップしとけよ~」 ...監督が言う。 周りを見るとすでにいくつかの高校が、一列になって体育館の周りをグルグル走り回っていた。 「それにしても、女子多いなぁ~」 ...そう言って鼻の下をのばしてる文耶。 ...まぁ、工業高校だから無理ないかぁ~ .....たしかに可愛い子は多いな... 「あれ?優羽も鼻の下伸びてんぞ~」 ...文耶に言われる。 「うっせ~!!変態に言われたくないね!!!」 「んだとコノヤロ~!!!」 「はいはい、そこまで...団体戦近いんだぞ、これで負けたら監督のプロテイン事件の件どうなるのかな?」 ....D輔、そう言うことだけ物覚えがいい。 「俺らがこんな糞みて~なやつらに負けるわけねぇ~だろ....見て見ろあの練習風景...あれじゃまんま初心者じゃねぇ~か」 文耶が言う。 ....確かに、他校の練習風景を見るととてもバドをしているようには見えない。 それに、俺たちに比べてやたら部員が多い。 「おい、1年そろそろ行け」 ...今大会では、観客の2年生倉町先輩が言う。 「はいッス♪」 ...俺たちは、試合道具を持って二階の観客席から一階の体育館へと移動する。 「よ~し、みんな~全力で走るぞ~.....せ~の、うおぉぉぉぉぉ!!!!!」 俺たちは、全力で体育館のまわりを走った。 「は?、あいつら試合前なのにあんな全力で走ってバカじゃねぇ~の」 「あの高校、終わったわね...」 「アホだな...」 ....いろんな声が聞こえてきた。 けど、俺たちは気にもしていない......いつでも全力、それが俺ら1年のモットーだから。
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