第四章 *水晶と日常*

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「おっ、着いたぞ」 途端に、吹き抜ける潮風 それが吹いてくる方向に向くと 「やっぱイイなぁ、海ってやつぁ」 きれいな砂浜と、キラキラ光る海 波の音は心地よく、吹き抜けた潮風は快い ボクが外に出て初めて感動したもの そして、大好きなもの 「……………海」 やっぱり海は見ているだけで心が落ち着く 鬼のお人はボクを砂浜にあった大きな平たい岩の上に下ろしてくれた 「ありが…とう……。鬼…の…お人」 「あ、あぁ…。イイってことよ」 お礼を言えば返ってきた笑顔と言葉 でも、笑顔が少しぎこちない なんでだろう? 少し気になって視ようとしたけど、鬼のお人の言葉でやめた 「なぁ、夜鬼」 名前を呼ばれて鬼のお人の顔を見る 鬼のお人は立っていて、ボクは岩に座ってる ちょっと見ずらいけど顔が見れた けど見えたのは複雑な顔をした鬼のお人 「お前よ… その、“鬼のお人”って呼ぶのやめねぇか?」 呼んじゃ……ダメなの? 意味が分からなくて首を傾げると、鬼のお人は苦笑いして頭撫でてくれた 「そんな顔すんな。 何も名を呼ぶなっつってる訳じゃねぇ 呼び方を変えてくれりゃいいんだ」 わっしゃわっしゃとボクの頭を撫で続ける鬼のお人 呼び方を変えるって言われても他の呼び方が分からない… 、
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