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おれが生まれ育った町は自然にか困れた田舎だ。
田舎は人が少ないから、子供も少ない。
だから、おれは保育園から小学校卒業までずっと同じ顔ぶれの中で過ごしてきた。
気心知れたいつものメンツと言えば聞こえがいいが、一度そのメンツの中で固定された自分の位置を変えることが容易ではないということでもある。
そこにプラスして先輩後輩というちょっとした上下関係も発生する。
保育園の頃は人よりちょっと泣き虫で臆病な子で済まされてきたが、ここからはそうはいかなかった。
周りの同級生に怯え、先輩に怯え、とにかく他人の目を気にする小学校生活がスタートした。
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