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おれには保育園時代からずっと付き合いのある良夫っていう幼馴染がいる。
良夫はとにかく我侭放題なヤツで、自分が間違っていても気に食わないことがあれば周りに八つ当たりをするようなヤツだ。
良夫とは今でも腐れ縁が続いているが、根本的な部分は何一今も変わっていない。まぁ、お互い大人になって常識はわきまえるようにはなった…つもりwww
そんなヤツだから、おれは昔から良夫の言いなりだった。
でも、良夫のしたたかな所は自分よりも立場が上の人間には絶対服従なところだ。
だから、そのストレスの矛先は真っ先におれに向けられてきた。
中学ではクラスは離れたが、良夫の忠実な家来として同じ卓球部に入部した。
うちの中学の卓球部は結構な強豪校だったんだが、強いヤツは皆部活以外にもクラブに入って自主練習をしていた。
それ以外のヤツはとりあえず楽そうだから卓球部を選んだというようなヤツばっかだ。
おれは卓球にのめり込みはじめていた。
もっと強くなりたいと思い、レギュラー達と同じクラブでも練習をしたいと強く感じるようになった。
そんなおれの意思を阻むのは良夫だった。
良夫はプライドは人一倍高い割にはあまり努力はしない人間だ。
だから、おれに自分よりも強くなってほしくはないと感じたんだろう。
クラブに通うことに露骨なまでに反対をした。
おれは自分のやりたいことと良夫の間で揺れ動いた。
そして、ショムニに勇気を与えられたことで自分の決心はついた。
良夫にクラブに通うことを決めたと伝えた途端、今までにないほど怒り、裏切り者!!絶交だ!!と吠えたくる良夫。
おれは心臓が飛び出そうなほどの恐怖を必死で抑えながら、それでもおれはクラブに通う!!と良夫に宣言した。
良夫は今まで見せたことないおれの態度に戸惑ったのだろうか。
無言でその場を去っていった。
良夫との縁はこれで完全に途絶え、おれは部内での居場所を失うだろう…。
本当にこれでよかったのか?
おれがしたことは本当に正しかったのか?
この期におよんでも覚悟が決まらない弱い自分は激しく揺れ動いていた。
でも、この決断はおれの人生の中でも数少ないいい決断だったと今は言える。
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