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良夫との関係は完全に崩壊した。
それまで毎日のようにべったりとしていたのが嘘のように、良夫は徹底的におれを避けた。
そんな良夫の姿に強烈な不安を感じずにはいられなかったけど、こうなったらもう後には引けない。
おれも不安を必死に隠して気まずい空気に耐えていた。
でも、この頃からクラブで一緒になるメンバーとのつながりが徐々に強くなっていく。
この卓球クラブに通うメンバーは名実ともに部活を引っ張る主要なメンバーばかりだ。
そんなメンバーと仲良くなれたことでおれは徐々に良夫との気まずい関係から開放されていく。
卓球の方も徐々に実力をつけていき、気付けばそこそこの結果を残せるまでに成長していた。
この頃からおれを避け続けてきた良夫が再びおれに接近してくるようになる。
以前と基本的な態度は変わらなかったが、それまでの我侭は少しはマシになっていた。
おれは少しずつ自信をつけつつあった。
かのように見えた。
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