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「はぁ・・・・・・なんで僕はこんなことになったんだろう・・・」
少年はとある一つの学校の校門前に建つ。
まだ登校するにはかなり早い時間だが、何故か早めに呼ばれたので登校時間を早くした。
成宮優斗・・・
それがその少年の名前。
身長は平均学生より若干低い164cm。
華奢で何よりとても女受けがよさそうな、女顔負けの可愛いルックスをしているのが特徴の美少年。
14歳の中学三年生なのだが、ついこないだまでは彼は男子校に通っていた。
しかし・・・・・・
「優斗。お前には転校してもらう。」
「・・・はい?」
彼の父の一声でことの話は決まった。
父の名は成宮剛児。
優斗とは違いがっちりとした腕。筋肉しかついていないような肉体。そして180を超える身長。
なんだか、ほんとに親子?と質問されるくらいの似てなさである。
「いやいや・・・一応理由を教えてよ。どうしたの?僕を私立に通わせることができないほどお金に困ってるの?」
「いいや、金は有り余っている・・・」
父の発言にこけそうになる優斗。
「ふふふ・・・何故俺が優斗を転校させたいかって?・・・決まっている!!!それはお前の貞操の危機だからだ!!」
「・・・・・・・・・・・・」
絶句した。
父の意味がわからない発言もさることながら、勝手な思い違いもいいところだと心の中で強く思う優斗。
「いや・・・貞操も何も男子校だよ?そんなの心配あるわけ・・・」
「巷の噂で聞けば優斗・・・お前は学校でアイドル的な存在らしいな・・・」
「・・・聞いてないね、僕の話。」
父の傲慢な会話に面倒になったのか、大人しく話しを聞くことにした優斗。
「お前は確かに女の子のように可愛い・・・しかぁし!!」
父は机を強く叩く。
何故かみしみしという音が聞こえるが優斗は気にしない。
「わしだって優斗が女の子のように大好きd」
「お父さんはもう黙ろうね?」
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