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「それってどういう」
「悪いな・・・話は中断や。教室についてもうた。」
優斗が先程のことを質問しようとしたとき、時は既に遅かった。既にチャイムが鳴っており、そして既に教室前までいた。
「まあ、この話は家帰って親父にでも聞いてみいや。わいが合図したら入ってきいな~」
適当に優斗をあしらうと、杉崎は教室に入って行く。
先生、おはようございます!いつもながら男前!!
などと言う女の子の嬌声が聞こえてきて優斗は自然に体が震える。
というより先ほどから男子の声が聞こえてこない。
(もしかしてこのクラス、男子の数が少ないの?・・・お父さんだったらそれを狙ってする・・・絶対する!)
何故か既に大きな確信を持ってしまう。
父は息子と娘からとことん信頼を失っていくようなのであった。
っとしている内に教室内でそごい叫び声が聞こえる。
優斗は耳を澄ましてみると・・・
「転校生はびっくりするような美少年やで!!」
「きゃああああああ!!」
・・・・・・・優斗は聞こえなかったふりをすることにした。
しかし杉崎の声は更に優斗の耳に通ってゆく。
「しかも勉強もできて華奢そうなところがめっちゃ可愛い!!しかも音楽が大好きやそうや!礼儀正しくてめっちゃいいこやからみんななかようしたりや」
何で僕の事をそんなに知ってるの!?、と心の中で突っ込む。
よく考えたら竜一と仲がいいことを考えるとなるほど・・・竜一が教えたのだろう。
「じゃあ入ってきや!成宮!」
杉崎に言われて渋々扉をあける優斗。
そして教壇の前にたって教室を見渡すと・・・・・・・・・・優斗は絶句し、突如体が小刻みに震えだした。
「ななななななな、何で女の子だけ・・・」
優斗の目に移る光景・・・それは男子率零の女の子たちだけのクラスであった・・・
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