Ⅰ.ハジマリ

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夢華「物語が消える?どういう意味だ?ってか・・・誰だよ!」 -ぽこん- 普段聞きなれている音。チャット受信音だ。 夢華「ん、nanからだ」 nan。ネットで仲の良い配信仲間だ。彼女は絵を中心に放送をしている。 -nan- なんか絵が全部消えてたんだけど・・・ 夢華「え?絵って画像ファイルってこと?PCのデータが飛んだだけじゃね?」 -nan- 違う違う。私の描いた絵だけが全部 夢華「nanの描いた絵だけが全部・・・」 そう言いながら自分の画像ファイルを見る――――が・・・ ない。 夢華「え、あれ?」 -nan- どうした? 夢華「ボクも消えてる・・・nanから貰った絵・・・」 -nan- え!?なんで!?もしかして・・・ 夢華「もしかして・・・?」 -nan- 今日変なチャット届いててさ 世界の境界?いつの間にかコンタクト届いてたんだけど・・・ 世界の境界・・・先ほど確認したコンタクトと同じ名前・・・ 夢華「そのコンタクト・・・ボクのとこにも着たな。少し通話いいか?」 -nan- わかったー その後nanと話をするうちに解ったことがある。 ひとつは2人に着てるコンタクトが同一のコンタクトだという事 もうひとつがnanにも似たようなメッセージが届いていたこと -sekainokyoukai- キミの創造してきたものがまもなく消える 彼女のところに着たメッセージはこうだったらしい。 nan「夢華のところは物語が消える、ねぇ・・・何か消えてるものは?」 夢華「いや、今のところは・・・物語・・・なんだろう?ボクに関する物語・・・本は読まないし、だとすると・・・。―――!」 解った。確かに消えている。 ボクのクリアしてきたゲームのセーブデータが全て―――
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