父と俺

11/29
前へ
/249ページ
次へ
 _浪_ 「おう、中に入れよ。」ニカッ 「ありがとう。」ニコッ 「いつも、だからな!」 こいつは俺の親友で漆萬 琴都(ななま ことつ)という 「今日もまた派手にやってきたんですかー。」 「まあな。」 「尚さん可哀想。」 琴都は俺が尚を好いていると知っている唯一の存在 因みに琴都も『男』の恋人が居るみたいだ 俺には中々紹介してくれないし、その理由が"会ったら大変なことになっちゃうかも。"なんだぜ? 参っちゃうよ 「なんで尚が可哀想なんだよ。俺が居なくて丁度だろ。」 「なんでさ。」 「いつも家に帰れば男が居るんだよ。しかも高校からの同級生とか言ってるけど絶対に違うし、尚自身も俺に気ぃ使ってるから居づらいんだよばか。」 「ばかじゃないっての。……じゃあさ、その男が居なければちゃんと帰るのか?」 「そのつもり。」 「つもり、じゃ駄目だな。」 「じゃあ帰らない。」 「……おい。」 なんであんな家に帰らなきゃいけねぇんだよ。ふざけんな。 .
/249ページ

最初のコメントを投稿しよう!

420人が本棚に入れています
本棚に追加