スクールライフ その1

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あれからだいぶ経って 俺はなんとか周りの変人に対する処置を学ぶ事が出来た。 要するに、ツッコミを覚えたのだ。 うん。 鬱だ。 「木村く~ん」 『・・・・・・・・・』 語尾に♥が付きそうな呼び掛けに、俺は眉間にシワを寄せて振り返った。 そこには、同じクラスの男子生徒。ちなみに、ニューハーフなどではない。なんかのノリだろう。 この男は、佐藤学〈サトウ マナブ〉。同じクラスで、席が前だったことにより、知り合った。 「ごめんね~?待ったぁ?」 『待った覚えねぇし、お前と待ち合わせした覚えがない。それから、その格好はなんだよ』 「新しいファッション?」 男子の格好は、鳩が乗った長いシルクハットに、ちょび髭。服装はどこのゾンビなのか、包帯だらけ。 「何故、上だけ紳士?って思っただろ?」 『鳩を乗っける事のどこが紳士なんだ』 「白っぽいところ?」 『灰色だけど』 「嘘!?」 ガッと頭に手をやるが、シルクハットの長さが尋常じゃないため、届かない。何度も挑戦するが、やはり届かない。 俺はその頑張りを見て、通学路を再び歩き始めた。 「馬鹿!取ってくれてもいいじゃない!」 『あふっ!!』 シルクハットの頂点(鳩付き)が、俺の頭に直撃した。
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