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「私、何かしたかな?」
薪を集めながらそんなことを思っていた。
「私には時間がない。だから―…」
せめてもの感謝を彼に捧げたい。
彼が好きだから。
でも願ってはいけない。
いけないのだ。
「母様」
私はどうすればいいのだろうか。
掟には従わなければいけない。でも彼と共にこの先もずっとずっと歩んでいきたい。
このもやもやは最近ずっと胸の中でぐちゃぐちゃして正直気持ちが悪い。
はっきりしないとと思うほどにじれったくそしてもどかしい。
「私に残された時間は残りわずか」
だからね。
「だからこそあなたに何かしたい」
感謝を。
「っく!!」
生まれて初めてこの定めを嫌いになった。
苦しい。
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