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「メイコこれはね。僕の道だ」
「え?」
「だから僕の勝手な行動メイコには関係ない」
関係ない。
だからメイコは苦しまなくていいんだ。
勝手な僕のわがままでいいんだ。
「名刀の僕らの村に伝わってた…いや、この森の秘宝であった名刀を必ず見つけだす」
「どこにあるかわからないのよ?」
「見つけるさ。必ず」
その顔はとても眩しくて私にはキラキラとしていた。
「見つかる、かな?」
「少なくともこの町のどこかにあるはずなんだ」
大丈夫と言いながらメイコの頭をなでる。
「…無理はしないで」
「…うん。ありがとう」
もうこうなったらなに言っても聞かないと思う。
彼はそんなタイプだから。
「カイトは何だかお父様に似ているわ」
「あったことあるの?」
「昔、ほんとに昔よ?…私が生まれてまだ間もない頃に一度だけ母さまといた男性…。そして私に優しく頭をなでてくれたあの人」
ー《メイコ》ー
あれは父さまだったと思う。
「…そっか。んじゃぁメイコと夫婦〔めおと〕の仲になったら俺はそのお父さんみたいになれるのかな?そしたらメイコみたいな子の父親かぁ」
「なっ!?馬鹿!!」
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