赤きコノハ

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あの日母様の誰かを想いながら赤き木の葉を見つめていた日を思い出す。 母様は父様を想っていたのだろう。 互いに抗えない運命を受け入れた。 そして。 二人の愛し合った証として “私が生まれた” 母様私はね、今なら分かるよ。 辛いですね、こんなにも誰かを愛するのはとてもだからこそこの運命は抗えないことを知ると余計辛いです。 母様も“こんな気持ちでしたか?” 「カイト、私ね」 「大丈夫だよ、分かってるから」 ゆっくり私に歩み寄り私を優しく抱き込む。 「全てが終わったらでいいから」 「…………ごめん」
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