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「願うだけで刀は手に入る…か」
ただ、願うだけ。
簡単そうに見えて簡単ではない。
他の者からはきっと早くしろだの言われるかもしれない。
でもそうではない。
誰かのためにそれを願うのはとても簡単ではない。
自分自身のためではない。
「願うよ。メイコ君のために」
でも願うよ。
君のために願う。
他のものもいらない、君だけ欲しい。
ーーーーーーーー
「ここから全て始まった」
この祠から我々一族が禁じに手を出してしまったから。
すべては狂ってしまった。
「君のためにただ純粋に願う」
《“紅葉”この森を守ってきた誇り高い名刀よ、ここに願う。紅葉よもう一度その姿を俺の前に現れてくれ。欲望のためなどには使わぬ。ただ、“メイコの明日へのため”お主が必要なのだ》
名刀の心に語りかけるようにただ彼女のために。
《紅葉、頼む!もう彼女の一族が誰一人悲しませないようにするためにもお主の力をもう一度必要なんだ。お願いだ》
現れてくれ!
その時とても不思議な体験をした。
それは森の声なのか刀の声なのか分からなかったけどでも確かに聞こえた。
【願い聞き届けたり】
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