10人が本棚に入れています
本棚に追加
「みどりが名前呼びを許したのは雨宮だけだもんね。」
「恭哉は何回言っても名前で呼ぶんだもん……許した訳じゃないよ。」
昔から恭哉はそうだった。
私は両親がつけた名前が恥ずかしくて大嫌いだった。
ずっと両親や友達には私の名字である緑川からみどりをあだ名として呼んでもらってた。
でも、恭哉だけは何回言っても名前で呼んだ。
「まさか、雨宮が殺されるだなんて……犯人は?」
「捕まってないんだ……。私はちゃんと顔もはっきり覚えてるのに……。」
「そうなんだ…。テレビでも放送されるぐらいだしね…遠くに逃げた可能性もあるね。」
「いいの。いつか私が見つけてやるから。そして復讐してやる…。」
どうして恭哉が殺されなきゃいけなかったの。
どうして恭哉だけが殺されたの。
何も悪いことなんてしてないのに。
みんなに好かれている恭哉が何故殺されなきゃいけなかったの。
私は絶対犯人を許さない。
最初のコメントを投稿しよう!