10人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「可哀想ねぇ~まだ15歳だったのに……」
「いきなり切りつけられたらしいわ…彼女と一緒だったみたい。彼女をかばって…って、お気の毒にねぇ……」
凍るような寒さの中、私の周りにいるのは黒い服に身を包んだ人たち。
聞こえてくるのは、雑音のような話し声とお坊さんが唱えるお経。
「なんで……?」
虚しい独り言は他の人たちの声に紛れて消えていった。
寒空の下、今日、1人の男の子のお葬式が行われていた。
その子の名前は――――
雨宮恭哉
私の幼なじみ兼
恋人だった男の子
。
最初のコメントを投稿しよう!