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恭哉は私が生まれる前からお隣さんだった。
同い年の私と恭哉は俗に言う幼なじみ。
小さい頃から私たちはいつも一緒だった。
小学校の物心ついた頃には色々周りの男子にからかわれたりしたけど、それでも私たちは一緒だった。
中学生になれば、元気で明るく活発な恭哉はバスケ部に入って、持ち前の運動神経で活躍していた。
私もバスケ部に入っていたけれど、2年の秋、怪我をしてバスケができなくなった。
悔しくて泣きじゃくる私に恭哉はずっと付き添ってくれた。
そんな優しくて、元気で、明るくて、バスケが大好きな恭哉がずっと大好きだった。
そんな恭哉とやっと恋人になれたのは3年の夏の総体の日だった。
恭哉はバスケが上手だったけと、チーム全体が強かったわけじゃなかった。
三回戦で負けた恭哉はすごく悔しがっていた。
悔し涙を流す恭哉の隣に、私は怪我をしてバスケができなくなったときに恭哉が側にいてくれたように、恭哉が泣き止むまでずっと傍にいた。
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