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しばらくして、おばさんから良い部屋が見つかったと連絡が入り、早速引っ越した。
今まで住んでいた家はそのまま、香織の帰る場所として残し、新たな一歩を踏み出す。
1人分の荷物はさほど多くなくて、小さな引越のトラックの助手席に便乗して、おばさんが待つ街へと進む。
住み慣れた土地を離れる寂しさも有るけど、新しい街での生活に胸が踊る。
窓の外を流れる景色の緑がどんどん減っていき、建物の高さがぐんと伸びた光景が、また更に鼓動を早くする。
新しい何かが始まる予感がする。
それはこれから始まる恋の予感だったのかもしれない。
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