新しい家族

6/7
前へ
/296ページ
次へ
ゆっくり角を曲がると、茶色いマンションの前に、首を長くしたおじさんとおばさんが待っている。 「おばさん、今日からお世話になります。」 「ふふっ。良いのよ、好きでやってるんだから。」 引越し業者が荷物を運べるように、すでに開けられた部屋に向かう。 5階の奥から2つ目、1LDKの日当たりの良い部屋。 キッチンもちゃんと料理できそうな一般的なものがついている。 勿論バストイレはセパレート、これだけは譲れない。 と言っても、友達の受け売りで、あまりよくわかってないんだけど。 「お荷物は以上です。」 「はい、ご苦労様でした。」 おばさんと、全て運び終えた業者さんにお礼を言って、3人で見送る。 「さて、片付けちゃいましょ。」 .
/296ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15521人が本棚に入れています
本棚に追加