15520人が本棚に入れています
本棚に追加
「ただ、香織ちゃんが心配なのよね。裕ちゃんがいるのはわかってるけど、夢を叶えるところを見たかったのよ」
確かにこのまま仕事だけなくなって、路頭に迷ってしまったら忍達に心配をかけたままになってしまう。
就職活動がうまくいっていない事は隠しようもないわけで。
「大丈夫、私だって頑張るから」
言ってはみたものの、現実は厳しい。
就職活動をしながら、最近香織は気づき始めていた。
婦人服よりも子供服を作りたいんだということに……。
特に狭き門だから、忍にこれ以上心配をかけないために、裕一にしか言っていないけど。
「私の事は気にしないでちゃんと楽しんできて。各地のお土産楽しみにしてるから」
「そうね、お土産いっぱい買ってくるわ」
.
最初のコメントを投稿しよう!