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それは、俺が気分転換に桜道を歩いていた時のこと。
突然、俺の日常にヒビが入り始める。
?「そこの男。」
「………。」
声の透き通った女性の声がするが、俺の事じゃ無いだろう、と思って歩き続けていたら、突然景色が180°くらい回転した。
「!?」ドスンッ!
訳が分からないまま背中に痛みが走る。
その時はじめて、俺は透き通った声の人に『背負い投げ』をされたのだと理解した。
……いや!理解できねえよ!!
「俺今なんで背負い投げされたんだよ!?」
?「無視するだなんていい度胸です。流石、お嬢様が認めた男…。」
そこにいたのは、倒れた俺を見下ろす、メイドの格好をした同い年くらいの美少女。
ーーーとそこで俺は気がついた。こいつ、もしかして……
「…まさかお前…!」
?「ふふ、察しがいいですね。では早速ーー」
「お前、不審者だな!?」
?「……は?」
通りすがりに背負い投げするメイドのコスプレ女なんて、不審者以外の何者と言えようか。いや言えまい。(反語)
俺の渾身の名推理に、目の前の女も呆然としているゾ!
「ふっ、今なら119番を押さないでやっても良」ドスッ
ファ…?Why?段々意識が遠く…
メイドの声が俺の頭の中でエコーする。
?「全く…とんだ馬鹿ですね。119番は病院ですよ。正しくは111番ですから。」ドヤァ
111…だと!?
ぷ…ぷぎゃー!
間違ってやん、の……
「う……がくっ」
※正しくは『110』です。
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