怪談

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「そーいえばさ、ヤス知ってる?」 いきなり話題を変えた亮にビックリして思わず首を横に振った。 お昼休みにいつもの如くご飯を食べてUNOをしていた最中にいきなり振られた話。 「何かなー学校の七不思議ってあるやん?それでウチにもあるらしいんやけど」 そう話を一旦切り、緑の7と赤の7を出した亮。 ………あ、赤無いやん…。 「亮、緑にしてくれへん?赤無いわ」 「おん、ええよ。」 緑の8と赤の8を一緒に出す。 「あ、んでな、ウチの七不思議はちょっとオモロいねん」 そして亮は話しながら3の赤を2枚出した。僕は手持ちのカードと睨み合い、結果カードを引く事になった。 あ、ダメや。 「何か聞いた話やと、5時16分に屋上で怪談話をするんやって。んで終わった後にカレーパン差し出して『大倉先輩』って呼ぶらしいねん」 あーあ。結局5枚引いてもーた。 溜め息を吐きながらやっと手に入れた3の緑を出した。 「でな、『大倉先輩』が怪談話を気に入れば返事してくれるらしいねん。で、一個願いを叶えてくれるんやってさ。」 話終えると同時に出された緑の4。 「はい。俺の勝ち!」 「あー!!!またやぁあ…!!!!」 「ヤスは出し方が下手やねん。頭使って計算せな」 「…っもう…嫌や!!」 「あははっ!ヤスはアホやもんなぁ!やっぱ『大倉先輩』に会うしかないんちゃう?あ、カレーパンは必須らしいで!」 「…大倉先輩?カレーパン?」 「……お前人の話聞いてないやろ?」 「…え?話?」 「……………アホや」 「…で、何でこうなんねんっ!!!!!」  
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