ぐわんぐわん

33/34
前へ
/142ページ
次へ
 河原さんは一時間目を過ぎても学校に現れなかった。無遅刻無欠席無早退の記録を延ばしていた河原さんだが、今日はそれらが初めて崩れる。  昨日の怪我が原因なのか、何か用事があるのか、ただ単に病欠なのか、音楽室の出来事もあり、流石に心配だった。何より彼女にも、木崎先生の魔の手が忍び寄っているのではないかと懸念した。  昼休みに近づくにつれ、私はそればかり考えるようになっていた。それに木崎先生に言われた約束もどうしようかと迷っていた。
/142ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加