時に現実は小説より奇なり～神様返し～

ぐわんぐわん

　たかだかみかんのお裾分けの話だが、相手は誰かか学校に呪いをかけ、その謎を追っていた私に脅迫紛いの言葉を吐いた人物だ。みかんのお裾分けは建前に他ならない。
　河原さんが来ない以上、私が対峙するしかなかった。あんな言葉を投げかけられ、私だって黙っていられなかった。何より、早くこの異常な日常から解放されたかった。それにはやはり木崎千鶴と直接対峙するしかない。

　一人で食べるお弁当は何とも味気なかった。いつもは騒がしいボンボリ頭が動物シリーズウインナーを頬張っているはずだったが、それもないと何とも静かな昼食だった。
　ただ、その間にもこの後の決戦が頭から離れる事はなかった。