姫は裸のままを望まれた

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姫は裸のままを望まれた

お逃げなさい子供たち 私はここにいます どこからでも見えるから さあ、お逃げなさい まさに今は地獄の時 禍々しい手に堕ちて 絹のドレスは引き裂かれ 肌は邪になぶられる それでもなお死ぬことを 選べなかった弱さゆえに 私はこの運命を ひたすらに受け入れる 辱しめなさい子供達 私はここにいます 晒して下さいこのカラダ 私は裸の姫 自由なんてもとよりなくて 希望なんてもう頼りなくて あの人からの便りもなくて 倒れそうなの倒れたい 指の感覚が冷めやらぬ 熱くなった私のナカ 憎むことより受け入れる カラダのカタチが決めた運命 犯していいの子供達 私はここにいます 聞いてくださいこの叫び 私の無音の悲鳴 跡形もないこの国に もはや私の場所はなく 一秒毎に濡れていく 頬を伝う美しいものは とうの昔に枯れ果てた 言葉にならない嗚咽と苦痛 何度も受け入れただれた穴 鞭の音が子守唄 蔑みの目が母の眼差し 私の上で彼果てた 殺して下さい子供達 私はここにいます 飽きた人形の様に棄てないで 私は裸の姫 聞いてくださいこの叫び 私の無音の悲鳴 お逃げなさい子供達 悪い人が大勢来るから このまま悪夢を見せて 私だけに見せて 私だけに見せて 私は裸の姫
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