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「お二人共に知識を広げてもらいたいのは山々なのだが、今回は一人についてもらいたいのだ」
「は、はい」
どちらだ?
次期女王はほぼミュシャ姫で決まりであるとされている。
だとすれば力を入れて教育すべきはミュシャ姫であるが…
「貴公にはシェリール姫様について頂く」
「シェリール様…ですか」
桃色の髪を高く結い、少し勝気な瞳をくりっと向けて、しゃらんとお辞儀をしていたあの少女姫。
何十、何百の人並みの向こうに小さく見えていただけの姿でも可愛らしく感じたあの少女姫である。
私も、ファンの男の一人に含まれてしまうのだろうか。
少し、少しドキッとする。
胸が、頬がほんのり色付く。
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