179人が本棚に入れています
本棚に追加
「ったく」
パチンと音が響き、熊は崩れるように倒れた。
倒れた熊を見るために少年は熊に振り返る。
溜め息を軽く吐いた。
「次現れたら容赦しないからな」
気絶した熊の懐に入り込むと足に力を入れ熊を抱え上げた。
少年はしばらく森を進み、洞穴の前で立ち止まった。
そして熊をその場に静かに寝かせる。
「お勤めご苦労さん、守人さん」
赤い髪を丸坊主にした少年がゆっくりと向かって来た。
「ミファラ、このぐらいのことは勤めと言わねぇよ」
最初のコメントを投稿しよう!