179人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい………………!」
「とりあえず今日は家に帰りなさい」
アルクはゆっくりと振り返ると集会所の出口へ向かって行った。
「父上、アルクが心配だから送ってく」
村長の背後からピョコッと赤髪の小さな男の子が顔出した。
「待てっ、ミファラ―――」
村長は声を出した時には既に男の子はアルクを追って走っていた。
「アルク!待てよっ」
「みっちゃんか……」
ミファラは息を上げて、暗い帰り道をトボトボと歩いているアルクに追いついた。
「一緒に帰ろうぜっ」
「……うん」
しかし二人は特に話すことをせずに暗い道を歩いて行く。
「なぁ、アルク」
ミファラは口を開いた。
最初のコメントを投稿しよう!