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｢辰見！！｣
辰見にパスが渡る。
マークしているのは同じガードの鷲見。
すると何の小細工もなしに、一瞬で鷲見を抜き去った。
｢なっ……！！｣
｢カバー！！｣
陽太はすぐにカバーに入った。
｢ちょっと遅いな｣
｢えっ？｣
辰見はもうボールを所持していなかった。
ボールは……。
｢うおっしゃあ！！｣
春日谷がボールの位置に気付いた時には、持田が豪快なダンクを決めた時だった。
｢ナイスパァス！！｣
｢どうしてもダンクが好きなんすね｣
｢やかましいわぁ！！｣
陽太は一瞬戸惑ってしまった。
いつパスを出したのか全く分からなかった。
だが、辰見の凄さはこれだけではなかった。
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